2005年09月11日
川俣晶の縁側ソフトウェアりすと亭開発日誌 total 2662 count

りすと亭バージョン 4.16.0 リリース・特殊な文字を使った名前の扱いを大幅改善

Written By: 川俣 晶連絡先

 「メーリングリスト+電子掲示板=リスト板」を実現する「りすと亭」をバージョンアップしました。

 新しいバージョンは4.16.0となります。

 以下より入手できます。

 今回のバージョンアップの変更点をここで解説します。

新機能 §

受け付ける最大電子メールサイズの指定は、現在サーバ管理者の権限で行うことができるが、リスト板単位で可能とする §

 利用者からのリクエストによる機能追加です。

 指定値より大きな電子メールを受け付けないためのサイズ指定を、サーバ管理者だけでなく、リスト板管理者も可能としました。ただし、サーバ管理者が指定したサイズよりも大きなサイズを、リスト板管理者が指定しても無効となります。

 リスト板管理レベル0の「受け付ける最大電子メールサイズ」によって設定します。

リスト板に書き込む権限を確認できなかった場合のエラーメールを、本人に返送せず管理者宛に送信するオプションを追加する §

 利用者からのリクエストによる機能追加です。

 リスト板管理レベル0の「書き込み権限を確認できなかった受信電子メールをリスト板管理者にのみ送る」によって設定します。

管理者宛にメールを転送する場合、添付ファイルとする本文に適当なファイル名を入れておく §

 何らかの理由でリスト板管理者宛に転送されるメールは、メール本文を添付した添付ファイルにファイル名が付いていませんでした。この場合、ファイルに一度展開した上で、テキストエディタなどで開き直す必要がありました。このような構造になっていたのは、ファイルのエンコーディングなどが一律ではなく、特定のソフトで開くことを意図した拡張子を付けてもあまり役立たないと考えたためです。しかし、拡張子.emlを使えばメール固有のエンコーディングの相違も全て吸収され、閲覧可能であることに気付き、拡張子.emlのファイル名を付けるようにしました。

 これにより、Windows環境のリスト板管理者は、添付ファイルを開くだけで、OutlookExpress(と思う……)のメール閲覧ウィンドウが開き、メールの内容を確認することができます。

バグ対応 §

1ml_medit.htmlに、"南<a@b>楓"という名前やコメントを使うと、不正な属性値を生成する §

 メンバー登録の際、名前やコメントにHTMLで特別な意味のある文字を使うと、「メンバー登録情報変更」のページが誤動作していました。

 これを修正しました。

EncodeMimeHeaderに文字としての"を渡す場合には、手前に\記号を入れて機能を打ち消さなければならない §

 これは、Webブラウザからメッセージを書き込む場合に関係があります。

 メンバー登録時の名前に一部の特殊な文字("など)を使っている場合、誤動作することがありました。

From: "\"=?iso-2022-jp?B?GyRCRnw5YjBCPWMbKEJcIg==?=" <……@piedey.co.jp>をパースできない §

 MIMEヘッダーのデコードで、打ち消しのバックスラッシュ文字を正しく処理しておらず、特別な意味を持つ文字の意味の打ち消しが機能していませんでした。これを修正しました。